IT“特盛り”の海の家に行って顧客目線とは何か考えた
日経コンピュータ 2016/09/08 高槻 芳様
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本当に顧客の役立つシステムになっているか、機能不足や改善点はないか。導入現場の課題を知ろうと、自ら「海の家」の経営に乗り出したIT企業がある。システム開発を手掛けるセカンドファクトリー(東京都府中市)だ。
小田急電鉄江ノ島線の終着駅、片瀬江ノ島駅から歩いて5分。若者や家族連れで賑わう片瀬東浜海水浴場の入り口そばに、「SkyDream Shonan Beach Lounge」はあった。灼熱の太陽に時折吹く潮風、海水浴客で溢れかえるビーチ。誰の目にもITとは縁遠いように思える現場に、セカンドファクトリーは自社開発のタブレット型POS(販売時点情報管理)や飲食店・小売店向けの運営管理システムを導入。クラウドと連携させ、店長が遠隔からスマホやパソコンで売上状況を確認できるようにした。桟敷席などに設置したネットワークカメラを介して、店内の混み具合も把握できる仕組みだ。
それだけではない。開発や販売に携わる社員がタブレット片手に海水浴客から注文を取り、厨房にも立つのがセカンドファクトリー流だ。日々の店舗営業で生まれる悩みや失敗の一つひとつが、製品・サービスの改善につながる宝の山になっている。